一度生えるとどんどん増えていく植物ってありますよね。ミントやクローバーなどもそうですが、なかでも悩まされている人が多いのが「ドクダミ」ではないでしょうか。
我が家でも、玄関先の花壇にドクダミが生えていました。気にはなっていたのですが、咲いていたのは珍しい八重咲きタイプ。白くてかわいらしい花だったので、「これはこれで綺麗だな」と、しばらく放置していたのです。
ところがそれが大きな間違いでした。気がつけば花壇全体がドクダミに覆われ、近くを通るとあの独特な匂いが鼻をつくように……。そして最もショックだったのは、ある日その茂みに蛇を見かけたこと。子どもが噛まれでもしたら大変だと、本腰を入れて駆除に取りかかることにしました。
刈っても刈っても増える!地下茎で広がるドクダミ
まず試したのは、草刈り鎌での刈り取り。葉を落として光合成できなくなれば、さすがに弱るだろうと考えたのですが——結果はその逆。
なんと、増えました。
ドクダミは地下茎で繁殖する植物。地上の葉を刈っても、地下の茎が生きていれば、どんどん再生してしまうのです。しかも、若い芽がどんどん生えてきて、むしろ元気に。
次に試したのは、根を切るという作戦。とにかく根を断てばいいだろうと、スコップで掘ったり手で引っ張ったりして、どんどん根を切っていきました。

……これが、また最悪でした。
切ったところから新たな地下茎が伸び、さらに増えるという悪循環。根を「切る」だけでは逆効果になることを痛感しました。
根を抜くしかない。そしてようやく気づいた「土壌の酸度」
結局、手作業で根を「抜く」ことに。これが一番効きました。二日がかりで花壇の土を掘り返し、できる限り根を取り除いていきます。

すると、ようやく勢いが落ち着いてきました。ドクダミの駆除は「根を抜く」が王道だと実感します。
ただ、数週間もすればまたポツポツと芽が出てきます。どうしたものか……と考えていたとき、ふと思い出したのが「野菜は土の酸度によって育ちやすさが変わる」という話。日本の土は酸性寄りなので、野菜を植えるときは石灰で酸度を調整することが多いですよね。実際うちの家庭菜園でも酸度調整は欠かせません。
じゃあ、ドクダミはどうなんだろう?
調べてみると、ドクダミは「アルカリ性の土を嫌う」らしい。それなら……と、石灰を使ってみることに。
有機石灰を思いきって撒いてみた結果……

花壇には他の植物も植えていたので、影響を調べたうえで、刺激の少ない「有機石灰」を選びました。そして、けっこうしっかり撒きました。通常の酸度調整以上に、しっかりと。

すると、しばらくして明らかに変化が。新しく出てくる芽の勢いが弱くなり、数も減っていったのです。完全にゼロにはなりませんが、以前のように花壇を覆い尽くすような勢いはなくなりました。今では、たまに出てくる芽を手で抜くだけでコントロールできています。
花壇には他の花も植えられるようになり、見た目にも、衛生的にも、大きな改善が見られました。
まとめ:根を抜いて、石灰で追撃!
ドクダミを本気で駆除するなら、以下の二段構えが効果的です。
- 地下茎を根こそぎ「抜く」
- 土壌に石灰(今回は有機石灰)を撒いて、酸性→アルカリ性に傾ける
注意点として、石灰は他の植物への影響もあるので、使用前に対象の植物がアルカリ性に耐えられるかを確認する必要があります。また、撒きすぎは植物を枯らしてしまうこともあるので、自己責任で調整を。
それでも、これまで試した中でいちばん「効いた」と感じたのが、石灰でした。ドクダミでお悩みの方は、ぜひ一度試してみてください。