家庭菜園をやっていると、季節や作物だけでなく、畑の構造そのものにも手を加える必要があると実感する場面が増えてきます。
今回は、数年使ってきたレイズドベッドを解体し、その廃材を使ってウッドデッキを自作した話です。ただの解体ではなく、出てきた廃材をどう活かすかを考えることで、費用ゼロで快適なスペースが生まれました。
畑や庭を持っている方、DIY好きな方には参考になる内容かと思います。
レイズドベッドのメリットと、出てきた課題
我が家では、数年前からレイズドベッド(地面より高く設置する栽培エリア)を使って家庭菜園をしていました。

見た目も整い、雑草対策としても優秀だったのですが、数年が経過するうちに以下のような問題が目立ち始めました。
- 土の入れ替えがしにくい構造のため、虫が発生しやすくなる
- 連作障害が出やすい
- 通路の水はけが悪く、常に湿った状態が続く
特にうちの庭は粘土質なので、防草シート+ウッドチップの組み合わせでは通気性が確保できず、畑全体の環境が悪化してしまいました。
通常の畝立て方式に戻すことに決めた
そこで今シーズンからは、思い切ってレイズドベッドを全面解体し、地面に直接畝を立てる方式に戻すことにしました。手間はかかりましたが、その分、土の状態を見ながら随時改良できるようになり、排水も改善。

また、耕す際にネキリムシなどの害虫も発見しやすくなり、被害の早期対策にもつながっています。

これまでやっていたことを一度リセットすることで、かえって状況がよくなるケースもあると実感しました。
解体で出た杉板の廃材。再利用できそうな手応え
レイズドベッドの枠に使っていた杉板は、数年使っていたわりには状態が良好でした。厚みはそれほどないものの、サイズが揃っていて見た目も悪くない。

ここでふと頭に浮かんだのが、畑の横にある「基礎だけが残ったスペース」の存在です。かつて物置小屋が建っていた場所で、コンクリートブロックで作った基礎の上にアンカーボルトだけが残っているという中途半端な状態でした。
そのスペースは以前から気にはなっていたものの、何に使うか決めきれずにずっと放置していました。試しに廃材の杉板を並べてみると、見事にぴったり。「これはもう、ウッドデッキにしてしまおう」と即決しました。

廃材+余った角材で即席ウッドデッキが完成
今回使った材料はすべて家にあったものです。
- 解体で出た杉板
- 過去のDIYで余っていた角材(根太用)
- レイズドベッド解体時に取り外したネジ
インパクトドライバーとノコギリだけで、約2時間ほどの作業。簡単に、でもしっかりとしたウッドデッキが完成しました。
材料費はゼロ。しかも廃材の処理も兼ねられたので、一石二鳥でした。

ウッドデッキの使い道と注意点
完成したウッドデッキは、約2畳ほどの大きさ。畑仕事の合間に休んだり、椅子を置いて読書したり、使い道は多彩です。ただし、厚みのあるデッキ材ではないので、重いものは置けませんし、飛び跳ねたりすると踏み抜くリスクはあります。あくまで軽い用途にとどめ、無理な使い方は避けたほうがよさそうです。
子どもたちの体重程度であればまったく問題ない強度なので、さっそく「秘密基地」として遊び場にしており、自然と暮らしに溶け込むスペースになりました。

まとめ|レイズドベッドの解体から始まった、小さな循環
何かを解体するとき、つい全部処分したくなりますが、素材としてまだ使えるものも多いものです。今回のように廃材を活かせば、「買わずに済んだ」「環境にもやさしい」「自分の手で作る達成感がある」という複数の満足感を得られます。
こういった再利用の視点は、これからの田舎暮らしにおいても、ますます大事になってくるのではないかと思います。
- 土壌改善と排水対策のため、レイズドベッドを撤去
- 板材や角材はすべて再利用して、ウッドデッキを作成
- 費用ゼロ・所要時間2時間の簡単DIY
- 遊び場・休憩スペースとして実用性も◎
- 廃材は捨てずに活かす。これも家庭菜園の楽しみの一部
「育てること」だけでなく、「作ること」も暮らしの一部にしていく。そんな感覚が少しずつ身についてきた気がします。それでは!