梅雨時の楽しみ!梅しごと|赤紫蘇を加えて、梅に色と香りを【第3回】

梅しごとシリーズ第3回。今回は、塩漬けした梅に赤紫蘇を加える工程をご紹介します。

第2回で塩漬けにした梅からは、1週間ほどでしっかりと梅酢が上がってきました。

ここからいよいよ梅干しらしい風味と色合いが加わっていきます。

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赤紫蘇は「梅の重さの2割」が目安

まず用意する赤紫蘇は、梅の重さの20%が目安です。我が家では500gの梅を使っているので、赤紫蘇は100gを使用しました。

梅を500g漬ける我が家では、100gの紫蘇を使う
梅を500g漬ける我が家では、100gの紫蘇を使う

赤紫蘇はスーパーなどで「茎付き」で売られていることが多いですが、ここでの100gというのは葉っぱの重さのみ。必ず茎からちぎった状態で計量しましょう。

赤紫蘇は“短期決戦”の食材!

注意点として、赤紫蘇がスーパーに並ぶ時期は非常に短いです。6月中旬〜下旬に一瞬だけ店頭に並び、すぐになくなってしまうため、「そのうち買おう」では遅いことも。見かけたらすぐに買っておくのが鉄則です。

赤しそが店頭に並ぶ期間はとても短い
店頭に並ぶ期間はとても短い

赤紫蘇が余ったら、ジュースに活用!

ちなみに我が家では、赤紫蘇を100g使いたいだけなのに、スーパーでは1kgの袋しか売っておらず、毎年大量に余らせています。でもご安心を。余った赤紫蘇は、紫蘇ジュースにすれば無駄になりません。

(紫蘇ジュースについては、また別記事でご紹介予定です)

まずは梅酢を取り出す

容器から梅酢をすくって取り出す
容器から梅酢をすくって取り出す

作業に入る前に、塩漬けした梅から梅酢を取り出します。この梅酢は、赤紫蘇を染めるために使うほか、紫蘇ジュースを作るときにも使います。

赤紫蘇がひたひたに浸かる程度の量があれば十分です。500gの梅なら、だいたい50ccほど確保すればOKです。

赤紫蘇を洗って、しっかりアク抜き

赤紫蘇はしっかり洗う
しっかり洗うのが重要

赤紫蘇は茎から葉をちぎり、100gを計量します。アクがとても強いため、何度も水を替えながら丁寧に洗うことが大事です。

しっかり洗ったあとは水気を切り、塩で押し揉みしてアク抜きをします。塩の分量は、赤紫蘇の20%(100gなら20g)。

これを半量ずつ、2回に分けて加えながら、ギュッギュッと両手で揉み込むように押し揉みします。赤黒い汁がどんどん出てきますが、これがアク。捨ててしまって大丈夫です。

赤紫蘇のアク抜きの様子
塩で押し揉みをしてアク抜きをする。赤黒い汁がたくさん出てくる

梅酢で揉みほぐすと…色が変わる!

押し揉みしてアク抜きした紫蘇をボウルに入れ、取り出しておいた梅酢を注ぎます。

すると…

赤紫蘇の色が、一気に鮮やかなピンク色に変化!この瞬間は本当に美しくて、我が家の子どもたちも「おおー!」と毎年歓声をあげます。自然の色の力に、思わず見とれてしまうひとときです。

紫蘇に梅酢を加えると鮮やかなピンク色に
梅酢を加えると鮮やかなピンク色に

梅酢に浸したまま、紫蘇をもう一度もみほぐすようにして全体をなじませていきます。

紫蘇を梅の容器に戻し、再び重石

赤紫蘇を梅の容器に入れていく
赤紫蘇を梅の容器に入れていく

梅酢にしっかり浸して色づいた紫蘇は、そのまま梅の容器に入れます。梅の上にかぶせるようにして入れ、余った梅酢もすべて戻します。その上から再び重石をして、梅雨明けまで保管。

カビが生えないよう、湿度の高い時期は特に注意して様子を見るようにしましょう。

赤紫蘇の香りが立つと、一気に「梅干しらしさ」が

黄色い梅がこれから赤く色づいていく
黄色い梅がこれから赤く色づいていく

この工程を経ることで、梅はようやく梅干しらしい香りと色味になってきます。塩漬けの状態ではまだ「ただの塩味の梅」ですが、赤紫蘇が加わることで、梅干しの色と香りに近づいていきます。

ここまで来れば、あとは梅雨明けを待つばかり。

次回はいよいよ、土用干し(天日干し)の工程に入ります。天気予報をみて晴天が続きそうなタイミングを狙いましょう。楽しみです!

まとめ

  • 赤紫蘇は梅の重さの20%を使用(葉のみで計量)
  • 赤紫蘇の出回る時期はとても短いので、見つけたら即購入が吉
  • アク抜きは2回押し揉みでしっかりと
  • 梅酢で紫蘇を色づけする瞬間は、梅しごとのハイライト
  • 梅に赤紫蘇を加えたら、重石をして梅雨明けまで保存
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